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化学の面白さを小学生の子供に伝える方法【化学者が解説】

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教育
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子供には化学を勉強してほしいけど、自分が苦手だから面白さを伝えられない。。どうやって小学生の子供につたえたらいいかな?

おるなけ
おるなけ

現役化学者の私が答えます。結論、わからないことは無理に伝えず、事実を正しく伝えましょう。そのための解決策を記事で解説しますね。

本記事の内容
  • 化学ってどこでどう役立っているの?【親御さん向け】
  • 面白さではなく、事実を伝えよう
  • 【小学生の子供向け】化学に興味をもたせる方法とは

本記事の信頼性

旧帝大で化学を専攻し、現在は一部上場化学メーカーで開発をやっています。

詳しいプロフィールはこちら

化学ってどこでどう役立っているの?【親御さん向け】

化学って、何となく難しいな。だから伝え方もなにもわからない。

こう考える親御さんは実は多いです。なぜなら、やったことがない科目のなかで、化学が意味不明だから。



そんなあなたに、現役化学者が分かりやすく解説します。

化学は難しいというイメージを無くそう

高校で化学をやるときに持つ印象。それは、意味がわからない記号がたくさん使われているということ。


(それが最後に学んだ化学の印象なら、仕方ありませんよね。。)



ただ、子供に説明するなら、あんなに難しく考えなくてOK。まずは、あの頃の難しいイメージをすべて無くしましょう。

化学の役立っている場面(日常生活)

全部です。化学でご飯食べている私が断言します。


ただ、これじゃなにもわかりませんよね。では小学生の子供にもわかる代表例を3つ挙げてみましょう。

1. けしごむ

けしごむは、大人から子供まで誰しも使ったことがありますよね。これがなぜ鉛筆で書いた字を消すのか。


それは、けしごむに使われている素材が鉛筆の芯より仲がいいから。とてもシンプルです。

紙に鉛筆で字を書くと、鉛筆の芯が削れて、紙に引っ付きます。(弱い力でついている)


鉛筆の芯は紙と仲がいいので、簡単には剥がせません。(指でこすっても字がぼやけるだけ)


剥がそうとするなら、鉛筆の芯より仲がいいものを使えばOK。けしごむは柔らかいので紙に密着しやすく、鉛筆とも仲のいい素材でできているので、けしごむに鉛筆の芯がくっついて剥がれるというカラクリです。



いわゆる、付き合ってた彼女(鉛筆の芯)が自分(紙)より魅力的な人(けしごむ)にひかれて、別れることになる。これと同じです。

2. チョコレート

皆さん大好きなチョコレート。口にいれた瞬間に溶けるチョコは格別に美味しいですよね。子供も大好き。


では、なぜチョコレートは口のなかであんなに一瞬で溶けるのか。氷だとほとんど溶けないのに、一体なぜでしょう。



理由は、チョコレートに入っている油脂が、口の中の温度で溶けるからです。

チョコレートには、カカオ以外にも砂糖、油脂(その他もろもろ)が入っていますが、その中で口溶けを決めているのが油脂です。


油脂は、油のことですが、マーガリンのようなイメージ。マーガリンも、温かいパンの上では溶けて液になりますよね。


チョコレートも原理はおなじ。チョコはそこまで熱くしなくても、口のなかの温度(36℃)で溶け出す油脂を使っています。


だから、買ってきたときは溶けず、口に入れたときスッと溶けるという訳です。



例えるなら、情熱的な男性(36℃くらい)だと女性(チョコ)の心がひかれる(溶ける)。


一方で、ただ優しい人(20℃くらい)だと女性はなにも感じない(溶けない)のと同じです。

3. 空が青い理由

「空は何で青いの?」この質問に答えられる大人はほぼいません。なぜなら、原理が難しすぎるから。化学をやっている僕でも、ちょっと難しいですね。



ただ、子供の疑問には答えたいですよね。だから、分かりやすく考えてみましょう。

虹が七色なのは太陽の光が分かれているだけ

空が青い理由を考える前に、まず、虹が七色だということから考えてみましょう。


虹は空に特別なものができている訳じゃなく、太陽の光が目に見える色(七色)に分かれているだけ。これもシンプルですね。


光の三原色(赤、緑、青)は集まると白く見える(蛍光灯みたいな色)という特徴があります。虹はこれの逆。白が分かれているだけなんです。

空が青いのは

太陽の光はいろんな色が合わさっています。じゃあ空が青いのは何故かというと、「青色だけ僕らに見えている」から。



(原理は光の散乱が関係していますが、小学生には難しすぎるのであえて説明しないでおきましょう)



虹で解説した通り、太陽の光にはいろんな色が入っています。つまり、その色の組み合わせで見える色が変わります。


夕方の空がオレンジなのも同じ。その色が僕らに見えているだけです。(オレンジが見えるということは、逆に青色が見えていないということ)

例えるなら、好きなあの子(光)が女友達に厳しく好きな男には優しいのに、自分には無関心なのと同じ。あの子自身は変わらないのに、見える部分が違うだけです。


光は色のバランスで何色にもなる。これを理解しておけばOKです。

面白さではなく、事実を伝えよう

小学生に化学の面白さを知ってほしいなら、事実を伝えましょう。なぜなら、化学は予想や思い込みや空想ではなく、事実のカタマリだから。



例えば、実験そのものは化学ではありません。私たちの身の回りのすべてに役立っているのが化学そのもの。水道の水が普通に飲めるのも、化学の知恵が使われています。



世の中の当たり前を作るのが化学だということは、文系就活生向け書いたこちらを参考に↓↓


あとは、なぜ?と思う子供には、自分で調べさせる。大人はそばで一緒に勉強すればいいだけ。大人が知らなくても全然OKです。


だから、子供が面白いと思うことにはすべてを伝えず、自分で考えさせる。すると、子供は勝手に興味をもって調べ始めますよ。

【小学生の子供向け】化学に興味をもたせる方法とは

小学生の子供は面白いと思ったことを、勝手に調べます。(化学者としての体験談)


大人ができるのは ①興味の芽をつまないこと、そして ②興味のきっかけを与えること、この2つです。

1. 興味の芽をつまない

知りたいと思ったことは、とにかく一緒に調べてあげましょう。なぜなら、化学自体に興味を持っていなくても、それは自分で考える力を育てるきっかけになるから。



この考える力が育つか育たないかで、化学自体に興味を持つかどうかが決まってきます。(化学はなぜそうなるかという思考を無限に繰り返すので)



だから、知りたいという気持ちを大切にしてあげましょう。化学に興味をもってほしいなら、芽をつまないこと、これは必須です。

2. 興味のきっかけをあたえる

子供が自分で興味を持ってくれたら一番ですが、なかなか難しいものですよね。


それなら、大人がきっかけをあたえることが大事。なぜならきっかけが勝手に降って来ることはゼロだから。



化学に興味をもってほしいなら、きっかけを与えてあげましょう。

きっかけを与える方法

子供に興味をもってほしいなら、たくさんの情報に触れることが大事。理由は、何に興味を持つかわからないから。


化学者の私から見たおすすめを紹介しておきます。

おすすめの本

考える力をそだてたいなら、本が最適。知りたいという欲求をほどよく刺激してくれる本が最適ですね。


本を選ぶ際は、小学生の子供でも飽きないように、イラストが盛りだくさんなものにしましょう。すると飽きずに読んでくれますよ。


化学者の私も信頼してる1冊がこちら。(私も子供のころ読みたかったです。。)↓↓

小さな疑問から大きな発見へ! 知的世界が広がる 世の中のふしぎ400 (ナツメ社こどもブックス)

こちらもオススメですね↓↓

好奇心をそだて考えるのが好きになる 科学のふしぎな話365 (ナツメ社こどもブックス)
おすすめ実験キット

実験は手を動かすので、失敗もあります。でも、その失敗をどうしたらなくせるか、化学ではここが大切。


失敗したとしても、考える力の底上げにつながります。


実験系なら、安全なものを。これは化学をやる上で鉄則です。安全な水を使った実験を親子で楽しみましょう。夏休みの自由研究にも使えますよ↓↓

化学の面白さを小学生の子供に伝える方法 まとめ

化学に興味をもってほしいなら、身の回りの疑問を一緒に考えてあげましょう。その際、大人がわからなくても大丈夫。


(実際私の両親は、カガクの「カ」の字も知らない文系ですから)


大人ができることは、子供の興味を引き出すきっかけを与えてあげること。
興味をもったら、一緒に調べてあげましょう。すると、子供は自然と化学に興味を持つはずですよ。


では。

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