どうも、おるなけです。
花王(株)から発売されている衣類用洗剤、『アタックZERO』。
何やらスタイリッシュな製品で、試したくなる商品です。ワンハンドプッシュは洗濯が捗りそうなシステムですね。デザインもカッコイイので、男性にも支持されるような気がします。
また、新製品が出ると気になるのが、既存製品との違いです。
そこで今回は、既存製品の『アタック(高浸透バイオジェル)』と新製品『アタックZERO』について、成分の違いを化学的に考察してみます。
成分表示について
含有率が高いものから順に記載があるので、影響が大きい一番最初の物質(水を除く)についてのみ見ていきます。
また、実際の洗浄能力は洗剤に含まれる薬剤の「配合」によって決まりますので、今から書くことはあくまで参考程度にとどめておいてください。
アタック(高浸透バイオジェル)の成分
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(30%、界面活性剤)
区切りましょう。
ポリ/オキシエチレン/アルキル/エーテル
ポリ
ポリマーのポリと同じく、「たくさんの」という意味があります。次に続くオキシエチレンがたくさんあるよーっていうことです。
オキシエチレン
オキシは酸素を表すので、エチレン(炭素2つ)に酸素がくっついた(厳密には違いますが)イメージです。水となじみやすい(溶けやすい)親水性のユニットです。
アルキル
炭素のことを意味します。油となじみやすい疎水性のユニットです。
エーテル
ポリオキシエチレンの部分と、アルキルの部分を繋ぐ橋の役割です。今回の場合は、酸素で繋がっています。
雑談:形(分子構造)
分子が一方向に(分岐しない)ニョロニョロとくねりながら伸びている感じですね。虫みたいです。(虫ではない)
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの性能
「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」はポリマーなので、水にとけにくいのかな?という印象です。実際すすぎ2回必要ですから、水にとけにくいのかもしれません。
因みに
ポリオキシエチレンアルキルエーテルは、高温よりも低温にしてあげると、水に溶けやすいです。ですので、お湯ではなく、水で洗いましょう。
アタックZEROの成分
ヒドロキシアルカンスルホン酸塩とアルケンスルホン酸塩からなる混合物(56%、界面活性剤)
区切りましょう。(2つあるので、共通部分は割愛します)
ヒドロキシ/アルカン/スルホン酸/塩
アルケン/スルホン酸/塩
ヒドロキシ
水ととてもなじみやすいユニットです。
みなさん大好きお酒にはアルコール(エタノール)が含まれていますが、そこにヒドロキシ基というユニットが含まれています。
例えば、ウォッカやウイスキーはアルコール分がたくさん入っているのに、水も入ってます。でも分離してませんよね?
理由はエタノールにヒドロキシ基がついているからです。
アルカン、アルケン
この2つ、名前がよく似てます。
アルカンはアルキル鎖という炭素と水素からなる油となじみやすいユニットです。
アルケンというのは、不飽和結合というものが入った油となじみやすいユニットと言えます。
イメージ(焼き肉に置き換えて)
「アルカン」はもう、お腹いっぱいで食べられない、デザートもきつい状態
(簡単には化学反応しない)
「アルケン」はまだ全然食べれる、むしろ今からビビンバとか食べられる状態
(化学反応できる)
因みにもうひとつ「アルキン」というのがあるんですが、これは、焼き肉行って腹ペコで注文しまくっているときの状態です。
(もっと化学反応できる)
スルホン酸、塩
スルホン酸は硫酸と似たユニットのことです。実際、スルホン酸塩ですので、硫酸とは似ても似つかず、全く危険ではありません。
塩というのは皆さまよく摂取している塩(しお)ではないです。塩(えん)と呼びます。
スルホン酸塩部分は水ととてもなじみやすい親水性のユニットです。
性能
ヒドロキシ基がついているため、通常のアルキルスルホン酸塩よりも水となじみやすく溶けやすい。
もう一方の成分はアルケンがついているため、分解されやすい(生分解性がある?)のかなというのが個人的な印象です。
※その他の成分は花王のホームページまたは商品に書いてありますので、そちらをご参考ください。
さいごに
今回はアタックZEROという洗剤を取り上げて化学的に考察してみました。調べてみると、知らないことが結構あるものですね。
今後も、身の回りの日用品に入っている成分について記載していこうと思います。
皆さまも、身の回りの日用品に含まれる成分に注目して、何が違うのかイメージしてみると、意外な発見があったりするかもしれませんよ?
では。
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